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パッケージとプロモーションで
「お客様の想いをカタチに」
「お客様の想いをカタチに」
vol.31
July / August 2025
July / August 2025
Topic
1
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P×Ptalk
第10回 廣川信也 × 藤原哲也氏
ミシュランの星を16年連続※で獲得し続けるオーナーシェフ、
その横顔には大阪の下町で育ったやんちゃ坊主の面影が垣間見える
ミシュランの星を16年連続※で獲得し続けるオーナーシェフ、
その横顔には大阪の下町で育ったやんちゃ坊主の面影が垣間見える
※2025年5月現在
P×P talkとは?
「P×P talk」は、当社代表廣川信也が各界で活躍するリーダーと、ビジネスや人生について語り合う対談企画です。
今回の対談のゲストは、「Fujiya 1935」のオーナーシェフ 藤原哲也氏です。
「P×P talk」は、当社代表廣川信也が各界で活躍するリーダーと、ビジネスや人生について語り合う対談企画です。
今回の対談のゲストは、「Fujiya 1935」のオーナーシェフ 藤原哲也氏です。
PROFILE
「Fujiya 1935」オーナーシェフ
藤原 哲也氏ふじわらてつや
1974年4月1日大阪生まれ。親子四代にわたる生粋の料理人一家に生まれる。専門学校にてフランス料理/製菓を勉強後、ホテル勤務を経て、24歳で渡伊。イタリアで修行後、勉強の為に訪れたスペインにて、先進的な現代スペイン料理の流れに感銘を受け、スペインへ。シェフが現役の脳神経外医としても知られる「L’ESGUARD(レスグアルド)」にて経験を重ねる。
2003年に帰国後は、先代からのお店を引き継ぎ「Fujiya 1935」をスタートさせる。
「Fujiya 1935」オーナーシェフ
藤原 哲也氏ふじわらてつや
1974年4月1日大阪生まれ。親子四代にわたる生粋の料理人一家に生まれる。専門学校にてフランス料理/製菓を勉強後、ホテル勤務を経て、24歳で渡伊。イタリアで修行後、勉強の為に訪れたスペインにて、先進的な現代スペイン料理の流れに感銘を受け、スペインへ。シェフが現役の脳神経外医としても知られる「L’ESGUARD(レスグアルド)」にて経験を重ねる。
2003年に帰国後は、先代からのお店を引き継ぎ「Fujiya 1935」をスタートさせる。
column
01
01
家業は引き継がない、だがその精神は引き継ぐ
廣川 1935年から約90年間、4代にわたって料理店を継承させることは決して簡単ではないと思いますし、その中で単なる継続ではなく、そこに「革新」を加えることで独創的なレストランへと昇華させています。その秘訣をお聞かせください。
藤原 料理の技術はほぼ継承していません。祖父までは汁物屋、父親は洋食屋、だから料理自体もその技術も継承していません。ただ商売というかお客様に対する心得はずっと継承しています。小さいころからずっと背中を見せられてきました。一番印象に残っている言葉は「お客さんの後ろにお客さんがいる」という祖母の言葉です。
廣川 なるほど!つまり実際見えているお客様の後ろには見えてはいないけど無数のお客様がいる。だから目の前にいる一人一人のお客様を大切にしないといけないと。船場・大阪の商人の魂、心意気がたまたま料理の世界で受け継がれてきた。マインドの上に「料理」が載って続いている。そんな感じですね。
藤原 また祖父は一言でいうと「ハイカラな人」で、英語を覚えたり海外渡航をしたりしていました。父も本当はフランスに行きたくてフランス語の勉強までしていたのですが、お見合結婚して行けなくなり、代わりにその夢を託されたのが僕という訳です。長男なので「後を継ぎなさい!」とずっといわばマインドコントロールされ続けていましたが、敷かれたレールの上を走るだけでは面白くないので、自分も外へ出ようとイタリアへ。そして新しい風が吹き始めていたスペインへと向かいました。
藤原 料理の技術はほぼ継承していません。祖父までは汁物屋、父親は洋食屋、だから料理自体もその技術も継承していません。ただ商売というかお客様に対する心得はずっと継承しています。小さいころからずっと背中を見せられてきました。一番印象に残っている言葉は「お客さんの後ろにお客さんがいる」という祖母の言葉です。
廣川 なるほど!つまり実際見えているお客様の後ろには見えてはいないけど無数のお客様がいる。だから目の前にいる一人一人のお客様を大切にしないといけないと。船場・大阪の商人の魂、心意気がたまたま料理の世界で受け継がれてきた。マインドの上に「料理」が載って続いている。そんな感じですね。
藤原 また祖父は一言でいうと「ハイカラな人」で、英語を覚えたり海外渡航をしたりしていました。父も本当はフランスに行きたくてフランス語の勉強までしていたのですが、お見合結婚して行けなくなり、代わりにその夢を託されたのが僕という訳です。長男なので「後を継ぎなさい!」とずっといわばマインドコントロールされ続けていましたが、敷かれたレールの上を走るだけでは面白くないので、自分も外へ出ようとイタリアへ。そして新しい風が吹き始めていたスペインへと向かいました。

藤原 父は私が海外修行から帰ってきたら、フロアによって提供する料理が異なる料理ビルのようなものを一緒にやろうと思っていたようですが、私は当時日本でほとんど知られていなかったスペインの風をたくさん感じて帰国しているのでちょっと天狗になっていたこともあって、一緒に料理をするのは難しいと思いました。「自分のやりたいようにさせてくれるのであれば帰国後に家に戻る。そうでなければ他で雇われシェフをするのでどちらかを選んでほしい。」と父に告げました。
父は悩んだ末に「哲也の言う通りにする」と言ってくれて、洋食をやめ脇役に徹し、魚をさばいたり、パンを焼く仕事を手伝ってもらいました。ですが、お互い藤原家の血を継いでいるので気が強く、取っ組み合いになるくらいの喧嘩が絶えませんでした。最初は閑古鳥が鳴いていて、それが喧嘩する理由でもあったのですが、徐々にお客様も増えてきて「もうそろそろ俺が離れても大丈夫やろう」と父が店を離れて近くで別に洋食屋を再開させました。その父は2000年に他界し、現在は妹夫婦が店を切り盛りしています。
廣川 つまり「革新」は特別に意識して生まれたものではなく、藤原家に宿るDNAそのものであるということですね。
父は悩んだ末に「哲也の言う通りにする」と言ってくれて、洋食をやめ脇役に徹し、魚をさばいたり、パンを焼く仕事を手伝ってもらいました。ですが、お互い藤原家の血を継いでいるので気が強く、取っ組み合いになるくらいの喧嘩が絶えませんでした。最初は閑古鳥が鳴いていて、それが喧嘩する理由でもあったのですが、徐々にお客様も増えてきて「もうそろそろ俺が離れても大丈夫やろう」と父が店を離れて近くで別に洋食屋を再開させました。その父は2000年に他界し、現在は妹夫婦が店を切り盛りしています。
廣川 つまり「革新」は特別に意識して生まれたものではなく、藤原家に宿るDNAそのものであるということですね。
column
02
02
新たな知識や技術は、
目の前にあるものを最大限に活かすために取り入れる
目の前にあるものを最大限に活かすために取り入れる
廣川 海外での修行についてお伺いしますが、スペインで働くようになったきっかけは?
藤原 「21世紀の料理人」として知られるフェラン・アドリア氏がオーナーの、スペインの伝説的レストラン「エル・ブジ」にはずっと興味がありました。イタリアで2年働いた後、知人の予約でようやく訪れることができました。せっかくなので他のクリエイティブな店も紹介を受け、行ってすぐに働くことを決心したのが「レスグアルド」。イタリア語しか話せない僕を快く受け入れてくれました。ここのオーナーシェフのミゲル・サンチェス・ロメラ氏は脳神経外科医でもあり、鍋を置く音しか聞こえないような静寂に包まれたキッチンでした。また色の組み合わせが脳に刺激を与えるとして料理は色彩豊かで、五感で味わうものとして教えられ「五感の料理」と呼ばれていました。これに加えて日本ならではの「季節の移ろい」を国内の豊かな食材で表現することで、幼少期の思い出や原風景を呼び起こしてもらおうという考えに基づいた当店のコンセプトが「季節と記憶の食卓」です。
藤原 「21世紀の料理人」として知られるフェラン・アドリア氏がオーナーの、スペインの伝説的レストラン「エル・ブジ」にはずっと興味がありました。イタリアで2年働いた後、知人の予約でようやく訪れることができました。せっかくなので他のクリエイティブな店も紹介を受け、行ってすぐに働くことを決心したのが「レスグアルド」。イタリア語しか話せない僕を快く受け入れてくれました。ここのオーナーシェフのミゲル・サンチェス・ロメラ氏は脳神経外科医でもあり、鍋を置く音しか聞こえないような静寂に包まれたキッチンでした。また色の組み合わせが脳に刺激を与えるとして料理は色彩豊かで、五感で味わうものとして教えられ「五感の料理」と呼ばれていました。これに加えて日本ならではの「季節の移ろい」を国内の豊かな食材で表現することで、幼少期の思い出や原風景を呼び起こしてもらおうという考えに基づいた当店のコンセプトが「季節と記憶の食卓」です。

廣川 なるほど、日本ならではの素晴らしい食材が、海外の優れた料理概念や調理技術と相まって更にその価値が高まっていくというわけですね。目の前にあるものを活かすために新たな知識や技術の習得に挑むという、まさに「イノベーション」の本質をついたお話だと思います。もう一つ、「ダイニング」や「テーブル」ではなく敢えて「食卓」という言葉を用いられたのは?
藤原 当店の料理は優しい味わいが特長で、家族だけでやっている店なので、この「アットホーム感」を示す言葉が「食卓」なのです。
藤原 当店の料理は優しい味わいが特長で、家族だけでやっている店なので、この「アットホーム感」を示す言葉が「食卓」なのです。
column
03
03
ひとときの「日常」から「非日常」へのエスケープは
人を幸せにする
人を幸せにする
廣川 喧騒の松屋町筋に面したドアを引き開け、細長い廊下を経て間接照明に包まれたウェイティングルームに通される段階で既に期待感は高まっていますが、さらにそこでいただく一杯のお茶、その後にもてなされる料理に込めたテーマについての藤原シェフのお話とそれが綴られたポエムとメニューの提供といった一連のルーティンに続き、キッチンを見ながら階段を上がっていく段階でもう「日常」はどこかに吹っ飛んでしまった感じがしますよね。
藤原 あの廊下は13年前の改装時(今回のリニューアルで短縮される予定)のものですが、コンセプト的には移動するたびにシーンが変わっていく、当店の世界観に引き込まれていくという「没入感」の一つです。
廣川 えっ、短くなるのですか!あれは残して欲しかった(笑)。ちなみに廊下を通るのに5.7秒かかりました。
藤原 ウェイティングルームで決まって18時30分にお客様にご挨拶させていただくのですが、コンセプトをお伝えするのにはワクワク感もありますが、同時に「ちゃんとしゃべれるかなぁ?」と思って何年経ってもドキドキしています(笑)。
藤原 あの廊下は13年前の改装時(今回のリニューアルで短縮される予定)のものですが、コンセプト的には移動するたびにシーンが変わっていく、当店の世界観に引き込まれていくという「没入感」の一つです。
廣川 えっ、短くなるのですか!あれは残して欲しかった(笑)。ちなみに廊下を通るのに5.7秒かかりました。
藤原 ウェイティングルームで決まって18時30分にお客様にご挨拶させていただくのですが、コンセプトをお伝えするのにはワクワク感もありますが、同時に「ちゃんとしゃべれるかなぁ?」と思って何年経ってもドキドキしています(笑)。

松屋町筋に面したドアから続く廊下※但し改装後変更

間接照明に包まれたウェイティングルーム
column
04
04
「食材」のよさを引き出すための「料理」は、
製造業における、いわば「用途開発」
製造業における、いわば「用途開発」
廣川 では今回(リニューアル前の25年2月時点)のポエムとメニューがここにありますが、このポエムはどのようにして作られるのですか?
藤原 頭の中に残っている、いつかどこかで触れたフレーズが蘇るのです。例えば今回の場合は「雪は音を吸収する」という部分。ああそうなんだぁ...と。それを落とし込むことでポエムが生まれます。また今回の場合、そこからつくしが連想され、ウェイティングルームでお出しする、つくしのお茶が生まれました。お茶の中につくしの頭(芽)が入っています。
藤原 頭の中に残っている、いつかどこかで触れたフレーズが蘇るのです。例えば今回の場合は「雪は音を吸収する」という部分。ああそうなんだぁ...と。それを落とし込むことでポエムが生まれます。また今回の場合、そこからつくしが連想され、ウェイティングルームでお出しする、つくしのお茶が生まれました。お茶の中につくしの頭(芽)が入っています。

廣川 春の山菜のつくしがなんでこんな寒い1〜2月時期にできるのかが不思議でした。
藤原 秋から冬にかけて、水辺近くで落ち葉や枯草をかき分けると、その下に頭(芽)の部分だけを地表に出し、春の準備を始めているつくしを見つけることができます。その後暖かくなると茎がでてきます。年が明けると「新春」と言いますが、植物は秋のうちから春の準備をしています。苦みとほんのり甘みがあるつくしの芽をスプーンですくって召し上がっていただくことで静かに近づく春を感じ取っていただければという思いを込めています。
藤原 秋から冬にかけて、水辺近くで落ち葉や枯草をかき分けると、その下に頭(芽)の部分だけを地表に出し、春の準備を始めているつくしを見つけることができます。その後暖かくなると茎がでてきます。年が明けると「新春」と言いますが、植物は秋のうちから春の準備をしています。苦みとほんのり甘みがあるつくしの芽をスプーンですくって召し上がっていただくことで静かに近づく春を感じ取っていただければという思いを込めています。
廣川 さて今回のコースはデザート含め12品で構成されていますが、今日はその中から4品を紹介してもらいます。まずは「シラウオとレンコン」です。
藤原 1月の半ばくらいから漁が始まるシラウオを使って何か料理ができたらと思い、レンコンと合わせてフリットにしました。梅は岡山県の美作の農家さんが切ってきてくれました。
藤原 1月の半ばくらいから漁が始まるシラウオを使って何か料理ができたらと思い、レンコンと合わせてフリットにしました。梅は岡山県の美作の農家さんが切ってきてくれました。

「シラウオとレンコン」

「マグロのチュロス」
廣川 続いて「マグロのチュロス」。
藤原 (取材時の2月下旬に)漁場からあがってくるマグロを使って料理したい。特にトロと中トロの部分は油を持っているので人肌くらいで口の中で溶けてちょうどいい塩梅のトロッとした感じになるのでは、と思っていたところ、ジャガイモを少し練り込んだチュロスがいいのでは?ということになりました。
藤原 (取材時の2月下旬に)漁場からあがってくるマグロを使って料理したい。特にトロと中トロの部分は油を持っているので人肌くらいで口の中で溶けてちょうどいい塩梅のトロッとした感じになるのでは、と思っていたところ、ジャガイモを少し練り込んだチュロスがいいのでは?ということになりました。
廣川 「気泡をたくさん含ませた黒豆のパン」ですが、これはファンが多いですよね?
藤原 はい、これにはスペインのテクニックが用いられています。一時期、僕自身が飽きてメニューから外したことがあったのですが、お客様がわざわざこれを食べに来ていただいているということで今でも続けています。
藤原 はい、これにはスペインのテクニックが用いられています。一時期、僕自身が飽きてメニューから外したことがあったのですが、お客様がわざわざこれを食べに来ていただいているということで今でも続けています。

「気泡をたくさん含ませた黒豆のパン」

「白甘鯛 ベルガモット」
廣川 最後は「白甘鯛 ベルガモット」。
藤原 年末くらいから市場に出始めるセリを使ってパセリのような感覚で料理をつくれたらと。そこでボンゴレみたいにニンニクでオイルベースのソースをつくってそこに上品な香りのセリとベルガモットを入れて冬場がとても美味しい白甘鯛に合わせて低温で蒸してみました。
藤原 年末くらいから市場に出始めるセリを使ってパセリのような感覚で料理をつくれたらと。そこでボンゴレみたいにニンニクでオイルベースのソースをつくってそこに上品な香りのセリとベルガモットを入れて冬場がとても美味しい白甘鯛に合わせて低温で蒸してみました。
廣川 こうやってお話を聞いているとメニューを考えてからそれに合う食材を探すというより、旬の食材があがってきてそれを見てから、それらが活きるメニューを考えているように映りますが。
藤原 基本的にはその通りです。今(取材時)は食材もちょっとずつ春を感じるものが出て来ているのでそれらをメニューに落とし込んでいます。
廣川 このことは我々製造業にも当てはまります。いくら優れた素材を開発しても用途が見つからず結局日の目を見ずに終わる例を沢山目にしてきていますが、産業界にも、藤原さんのように優れた目利きのできるシェフのような方がいれば、それらの特長が必ず活かせる場所が見つかるということですよね。大いに参考になります。
藤原 基本的にはその通りです。今(取材時)は食材もちょっとずつ春を感じるものが出て来ているのでそれらをメニューに落とし込んでいます。
廣川 このことは我々製造業にも当てはまります。いくら優れた素材を開発しても用途が見つからず結局日の目を見ずに終わる例を沢山目にしてきていますが、産業界にも、藤原さんのように優れた目利きのできるシェフのような方がいれば、それらの特長が必ず活かせる場所が見つかるということですよね。大いに参考になります。
column
05
05
「独善的」ではなく「独創的」であり続けるために定期的な「答え合わせ」が必要
廣川 話は変わりますが、アリス・ウォータースが1971年にカリフォルニア・バークレーにオープンさせたスローフードをテーマにしたレストラン「シェ・パニース」に行ってきました。今でもこういった海外のレストランには足を向けられていますか?
藤原 アリス・ウォータースさんのところには5年くらい前に「確認」しに行きました。
廣川 「確認」とは?
藤原 アメリカとヨーロッパとでは食の環境は全然違っていて「ノーマ」や「エル・ブジ」では出せないあのナチュラルな感覚をどうやって日本の中で取り入れてやっていくのがいいのか考えてレストランを運営していました。そして実際カリフォルニア・バークレーに足を運んで「確認」した結果、答えが違っていることに気がつきました。考えている以上にもっと自然でした。それに影響されてもっとナチュラルに行こうと決めました。最も今はそれを出しすぎたと思って少し戻しにかかっていますが(笑)。
廣川 次の新たなヒント求めに行くとしたら?
藤原 スペインがまた面白くなってきました。次はアンダルシアに向かいます。そこに2つのミシュラン3つ星レストランがあって、誰も食べたことのないようなマグロのしっぽとか、誰も見たことのないような近くでとれた海藻など、海という「食料庫」の持続可能性を追求し、海産物だけで食事を提供することを目指しています。それをみて刺激を受けたいと思っています。美味しいものを食べるというのも重要ですが、体験や感動がもっと大切です。ナチュラルな方向に寄りすぎていたので、もう少し楽しい感覚、体験する感覚を呼び戻したいと思っています。
廣川 藤原さんのお店は確かに「イノベーティブ」とジャンル分けされるくらい「独創的」ではありますが、決して「独善的」にならないように他のレストランに出向き、定期的に「答え合わせ」をしているのですね。
藤原 アリス・ウォータースさんのところには5年くらい前に「確認」しに行きました。
廣川 「確認」とは?
藤原 アメリカとヨーロッパとでは食の環境は全然違っていて「ノーマ」や「エル・ブジ」では出せないあのナチュラルな感覚をどうやって日本の中で取り入れてやっていくのがいいのか考えてレストランを運営していました。そして実際カリフォルニア・バークレーに足を運んで「確認」した結果、答えが違っていることに気がつきました。考えている以上にもっと自然でした。それに影響されてもっとナチュラルに行こうと決めました。最も今はそれを出しすぎたと思って少し戻しにかかっていますが(笑)。
廣川 次の新たなヒント求めに行くとしたら?
藤原 スペインがまた面白くなってきました。次はアンダルシアに向かいます。そこに2つのミシュラン3つ星レストランがあって、誰も食べたことのないようなマグロのしっぽとか、誰も見たことのないような近くでとれた海藻など、海という「食料庫」の持続可能性を追求し、海産物だけで食事を提供することを目指しています。それをみて刺激を受けたいと思っています。美味しいものを食べるというのも重要ですが、体験や感動がもっと大切です。ナチュラルな方向に寄りすぎていたので、もう少し楽しい感覚、体験する感覚を呼び戻したいと思っています。
廣川 藤原さんのお店は確かに「イノベーティブ」とジャンル分けされるくらい「独創的」ではありますが、決して「独善的」にならないように他のレストランに出向き、定期的に「答え合わせ」をしているのですね。
column
06
06
顧客満足度は「笑顔」と残した「皿の上」でわかる

廣川 実は、なぜ今回対談をお願いしたかというと、お店を後にしたお客様に対して、暗い夜道に出て一人一人のお客様の姿が見えなくなるまでお見送りをしている姿がとても印象に残っているからなのです。あの姿を見て経営者として聞いてみたいことがぐっと頭の中に広がってきたのです。あの姿には藤原さんのどんな思いが宿っているのでしょうか?
藤原 お客様の満足度は、お店の外にお客様が出られて帰路につく時に顔に表れます。満足いただけているかどうかはその時の笑顔でわかります。それからキッチンにいても、返ってきたお皿の状態ですぐにわかります。
廣川 それは営業活動と同じですね。受注報告は嬉々としてすぐに行われますが、失注はすぐには報告されません。顧客満足度は「笑顔」だけではなく、残した「皿の上」もしっかり見ないと向上しないということですね。
藤原 お客様の満足度は、お店の外にお客様が出られて帰路につく時に顔に表れます。満足いただけているかどうかはその時の笑顔でわかります。それからキッチンにいても、返ってきたお皿の状態ですぐにわかります。
廣川 それは営業活動と同じですね。受注報告は嬉々としてすぐに行われますが、失注はすぐには報告されません。顧客満足度は「笑顔」だけではなく、残した「皿の上」もしっかり見ないと向上しないということですね。
column
07
07
生まれた地だからこそ「独創」は続けられる
廣川 大阪でレストランを開いていなかったら「イノベーティブ」ではなく別のジャンルになっていたのでしょうか?
藤原 そう思います。コンセプトが「季節と記憶の食卓」なので、幼いころの「記憶」が普通に料理に組み込まれています。大阪のこの地だったからできた料理も多いのです。例えば父親がだんじりが始まる前の8月末に土佐酢をつけて食べるワタリガニを宴会の和食として提供したり、夏祭りにはお頭つきのエビフライを食べさせてもらった幼い頃の記憶です。料理は継承していないとは言いましたが、小学校の頃から皿洗い、盛り付けを、高校生の頃には魚や肉の筋引きなどをやらされていました。子供は暇やったら家を手伝うのが当たり前の時代でした。切っても切り離せない自分の記憶が料理の一部になっていて、そこに「大阪」がしみ込んでいるのだと思います。他の地でやっていたら「イノベーティブ」ではなく、もっとスペイン的なものになっていたかもしれません。「イノベーティブ」=「独創的」であるためには自分を掘り下げ、自分の記憶を探っていかなければならず、これは自分が生まれ育った大阪だからこそできた作業だと思っています。ちなみに「イノベーティブ」はミシュランが設定したジャンルです。今はジャンルそのものが時代遅れだと思っていて、本当はジャンルなんて書いてほしくないくらいなのですが…。
藤原 そう思います。コンセプトが「季節と記憶の食卓」なので、幼いころの「記憶」が普通に料理に組み込まれています。大阪のこの地だったからできた料理も多いのです。例えば父親がだんじりが始まる前の8月末に土佐酢をつけて食べるワタリガニを宴会の和食として提供したり、夏祭りにはお頭つきのエビフライを食べさせてもらった幼い頃の記憶です。料理は継承していないとは言いましたが、小学校の頃から皿洗い、盛り付けを、高校生の頃には魚や肉の筋引きなどをやらされていました。子供は暇やったら家を手伝うのが当たり前の時代でした。切っても切り離せない自分の記憶が料理の一部になっていて、そこに「大阪」がしみ込んでいるのだと思います。他の地でやっていたら「イノベーティブ」ではなく、もっとスペイン的なものになっていたかもしれません。「イノベーティブ」=「独創的」であるためには自分を掘り下げ、自分の記憶を探っていかなければならず、これは自分が生まれ育った大阪だからこそできた作業だと思っています。ちなみに「イノベーティブ」はミシュランが設定したジャンルです。今はジャンルそのものが時代遅れだと思っていて、本当はジャンルなんて書いてほしくないくらいなのですが…。
column
08
08
自分にないものを求めた先に「師」はできる。
廣川 何かの取材で尊敬する料理人として、「エル・ブジ」のフェラン・アドリア氏と「レスグアルド」のミゲル・サンチェス・ロメラ氏、「草喰(そうじき)なかひがし」の中東久雄氏、「祇園さゝ木(京都・祇園)」の佐々木浩氏を挙げていらっしゃいます。前のお二人は今までのお話でわかるのですが、後のお二人はどういうところが?
藤原 中東さんは家族からは教わらなかった「山の人の感覚」です。「京都の人、山の人が人に対して優しくするとはこういうことなんや!」ということを言葉も含めて教えてもらいました。どういう風に野菜を使うか、といった日本人の心の部分かなぁと。また佐々木さんには「男前の感覚、男っぽい心意気」とでも言えばいいのか、とにかく僕には全然ない感覚で、それを学びたくて足繁く通いました。
廣川 自分の価値観に合うとか自分のやってきたことに合致するから尊敬することもありますが、藤原さんの場合は自分にないものを埋めていく、そういうところに尊敬の念が生まれるのですね。
藤原 そうですね、憧れて好きになる。「こういう人になりたい」と。でも完全にコピーはしません。逆に行き過ぎていると感じたらパッと我に返ることができる、そういう距離感は大切にしています。
藤原 中東さんは家族からは教わらなかった「山の人の感覚」です。「京都の人、山の人が人に対して優しくするとはこういうことなんや!」ということを言葉も含めて教えてもらいました。どういう風に野菜を使うか、といった日本人の心の部分かなぁと。また佐々木さんには「男前の感覚、男っぽい心意気」とでも言えばいいのか、とにかく僕には全然ない感覚で、それを学びたくて足繁く通いました。
廣川 自分の価値観に合うとか自分のやってきたことに合致するから尊敬することもありますが、藤原さんの場合は自分にないものを埋めていく、そういうところに尊敬の念が生まれるのですね。
藤原 そうですね、憧れて好きになる。「こういう人になりたい」と。でも完全にコピーはしません。逆に行き過ぎていると感じたらパッと我に返ることができる、そういう距離感は大切にしています。

column
09
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事業拡張は必ずしも支持拡大にはつながらない
廣川 冒頭の「お客様の後ろにはお客様がいる」という考えに基づいて、一人でも多くのお客様にFujiyaを体験してもらおうとすると席数や店舗の拡大が必要だと思われますが?
藤原 逆に縮小の方向に向かわせています。今回の改装で18人くらい入るレイアウトを8〜9名に縮小します。自分もスタッフも料理に集中できる環境をつくることが自分の使命だと思っているからです。それが顧客の支持を維持することにつながると思っています。
藤原 逆に縮小の方向に向かわせています。今回の改装で18人くらい入るレイアウトを8〜9名に縮小します。自分もスタッフも料理に集中できる環境をつくることが自分の使命だと思っているからです。それが顧客の支持を維持することにつながると思っています。

column
10
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風は待っていても吹いてこない
廣川 最近、特にコロナ発生以降海外で勝負をしたがらない若者が増えているようですが、どう思いますか?
藤原 行ったら変わると思います。初めに行くきっかけがあったら変わると思います。
廣川 藤原さんの場合、それはどんなきっかけですか?
藤原 父親が僕にフランス料理をさせたかったので「行け行け」と言ってくれました。これがきっかけです。
廣川 それだけフランス料理をやれやれ、と言われたのに従わなかったのですか?
藤原 はじめはホテルでフランス料理をやっていましたが、やはり自我が芽生え、やっぱり違うかなぁと。パスタを上手につくりたい、という気持ちが強くなって結局はイタリアを選んだのですけどね、海外に行くことは絶対いいと思います。生活したら変わるし、移動したら移動した分だけ感覚が変わります。もうとにかく遠いところに行った方がいいとお店の若い子にも言うのです。
廣川 ほとんどの場合、きっかけは待っていてもやって来ないので、自分で作るしかないでしょうし、藤原さんのようにたとえ周囲がきっかけを作ってくれてもそれを活かさなければ何も変わらないということですね。また海外で経験したことがこうやって生まれ育った地に戻って、そこにあるものと掛け合わされて新しい独創的な価値を生み出すという、大きな可能性を秘めたお話を今日は聞くことができました。本当にありがとうございました。
藤原 行ったら変わると思います。初めに行くきっかけがあったら変わると思います。
廣川 藤原さんの場合、それはどんなきっかけですか?
藤原 父親が僕にフランス料理をさせたかったので「行け行け」と言ってくれました。これがきっかけです。
廣川 それだけフランス料理をやれやれ、と言われたのに従わなかったのですか?
藤原 はじめはホテルでフランス料理をやっていましたが、やはり自我が芽生え、やっぱり違うかなぁと。パスタを上手につくりたい、という気持ちが強くなって結局はイタリアを選んだのですけどね、海外に行くことは絶対いいと思います。生活したら変わるし、移動したら移動した分だけ感覚が変わります。もうとにかく遠いところに行った方がいいとお店の若い子にも言うのです。
廣川 ほとんどの場合、きっかけは待っていてもやって来ないので、自分で作るしかないでしょうし、藤原さんのようにたとえ周囲がきっかけを作ってくれてもそれを活かさなければ何も変わらないということですね。また海外で経験したことがこうやって生まれ育った地に戻って、そこにあるものと掛け合わされて新しい独創的な価値を生み出すという、大きな可能性を秘めたお話を今日は聞くことができました。本当にありがとうございました。
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Topic
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現場からのセレクト情報
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PICK UP01
「飯ごう」をモチーフにしたプラスチック容器の新商品をご紹介!
廣川株式会社は、新商品として「飯ごう」をモチーフにしたプラスチック容器の販売を開始しました。この容器は、キャンプやピクニックといったアウトドアの楽しさを家庭でも屋外でも味わえる本物の飯ごうを彷彿とさせるリアルでインパクトのあるデザインが最大の特長です。機能面では、電子レンジでの加熱が可能であることや、陳列時に積み重ねができる実用性の高さを兼ね備えています。また、付属の中皿により二段に分けて使うことができるため、多様なメニューに柔軟に対応できる汎用性も持ち合わせています。当社では、様々なアイテムをオリジナル容器として形にすることで、メニューと容器の親和性を生み出しています。この「飯ごう容器」のように、お客様のアイデアをモチーフにしたオリジナル容器を企画してみませんか?独自性のある容器を通じて商品の魅力をさらに引き立て、消費者に新たな体験を届けることができます。(エースパック事業部)

PICK UP02
「鎬(しのぎ)」にフォーカスした商品の価値を最大限に伝えるパッケージ
廣川株式会社は、株式会社コパ・コーポレーションが販売する包丁「鎬-Shinogi-」の新パッケージを受注・製造しました。この包丁は、多岐にわたる製造工程の中でも特に「研磨」にこだわり、職人による独自技法「曲げ鎬」を施すことで、包丁表面のザラつきを抑え、無骨で渋い印象からマイルドでなめらかな印象へと仕上げています。この研磨技術により商品の象徴である「鎬」が際立ち、包丁としての性能だけでなく、洗練された美しさをも引き出しています。商品の価値を余すことなく表現するため、パッケージには上質紙を採用。包丁の質感と調和した柔らかな風合いを演出しました。また、パッケージ正面には「鎬」の文字をシルク印刷による厚盛り加工で立体的に表現し、視覚的にアピールしています。全体的に落ち着いたグラフィックデザインを採用することで、商品の持つ重厚感と洗練されたイメージを効果的に伝える仕上がりとなっています。当社は、「鎬」にフォーカスした商品の価値を最大限に伝えるパッケージを製造しました。お客様の商品の魅力を最大限に引き立て、消費者とのつながりを深めるパッケージを今後も提案してまいります。(パッケージ事業部)

PICK UP03
美術館を代表するアートをグッズ化!
鳥取県立美術館《ブリロ・ボックス》キャンディ缶
廣川株式会社は、鳥取県立美術館におけるミュージアムショップオリジナルグッズ「《ブリロ・ボックス》キャンディ缶」を提案し、採用が決まりました。この商品は、美術館が所蔵するアンディ・ウォーホールの代表作《ブリロ・ボックス》をそのままグッズ化したオリジナルキャンディ缶です。グッズ化は「美術館での体験を持ち帰る」というミュージアムショップのコンセプトに合致し、紙製容器より耐用性に優れ、二次利用も可能な缶であること、そしてその再現性が高く評価されました。店頭では、実際の美術品と同様に重ねてディスプレイすることで、商品と美術品の親和性を高め、消費者の購入意欲を刺激しています。また、優れたアイキャッチ効果により、他商品も含めた販売促進にも貢献しています。(プロテック事業部)

《ブリロ・ボックス》キャンディ缶
サイズ:W65×D65×H70mm
Topic
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廣川社員のお仕事
前年比1/3削減を実現!
品質・生産性の向上を目指す取り組みをご紹介。
前年比1/3削減を実現!
品質・生産性の向上を目指す取り組みをご紹介。
株式会社エースパックでは、食品用プラスチック容器の製造現場における安全性、品質改善、設備保全、業務改善を目的とした「エースチャレンジ!カイゼンサークル活動」を開催しました。

この活動では、各工場のチームメンバーが協力し合い連携を深めることで、小さな「カイゼン」を積み重ね、大きな成果を生み出すことを目指しています。エースパックは、矢吹(福島)、三重、大阪、倉吉(鳥取)の4か所に工場を構えています。この活動はこれらの工場を舞台に2024年7月から開始しました。約1年間にわたり活動が実施され、各工場から集まった合計42チームが参加しました。予選では、チームごとに様々なテーマを掲げ、バラエティに富んだ発表で成果を競い合いました。1次予選と2次予選を通過した計6チームが決勝大会への出場権を獲得しました。決勝大会では、各工場を代表するチームが活動の成果を熱心に発表し、三重工場の「No Plastic Piece(ノー・プラスチック・ピース)」が最優秀賞を受賞しました。
小さな「カイゼン」が大きな成果に。チームの挑戦が作り出した変化とは?
最優秀賞を受賞した「No Plastic Piece」
「No Plastic Piece」は、「製造工程で発生するプラ片トラブル」をテーマに掲げました。食品用プラスチック容器という特性上、製品は厳密な最終品質検査を経て出荷されるため、プラ片混入が発生することは極めて稀な状況です。しかしながら、製造工程の上流でプラ片が発生するリスクが少なからず存在するため、安全性をさらに向上させる取り組みが重要であると認識しています。そこで、同チームはこうしたリスク軽減を目指し、トラブルの原因になりえる「2度抜き裁断※」に着目しました。機械の保守や作業手順の再定義に加え、メンバーの作業意識の向上を徹底的に求めた結果、上流工程におけるトラブル発生件数を前年比で1/3にまで削減することに成功しました。この成果は、数値的な改善のみならず、予防策の継続的実施やトラブル防止の習慣化という点でも非常に大きな進歩をもたらしました。同チームの成功は、品質や生産性の向上に加え、社員同士の連携を深め、課題に取り組む姿勢を職場に根付かせる結果を生みました。また、活動や成果の内容が、各工場だけでなく他拠点へ横展開できる実績を得た点も大きな意義といえます。今後も社員一丸となり、さらなる「カイゼン」活動の推進とさらなる生産効率への貢献が期待されます。
※「2度抜き裁断」とは、食品用プラスチック容器を製造する際に、抜き打ち後、正常に集積されず再度同じ箇所を抜き打ちする抜きトラブルを指します。
※「2度抜き裁断」とは、食品用プラスチック容器を製造する際に、抜き打ち後、正常に集積されず再度同じ箇所を抜き打ちする抜きトラブルを指します。

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NEWS CLIP
日本と欧米のパッケージング業界に精通したパッケージマイスター森泰正氏による寄稿コーナーです。
米国限定のカップラーメンやカップライスのイノベーション
世界的な食品ブランドのユニリーバやゼネラル・ミルズが、日本発祥のカップラーメンやカップライスに米国限定のフレーバーを加えてデビューさせた。ユニリーバのクノールブランドは、紙カップ入りのチキン・ブロッコリーライスやイタリア料理のフェットチーネ・アルフレッドパスタを発売、米国のZ世代消費者の心を掴んで好調だ。
忙しい米国の若い世代は、1日3食の伝統的食慣行から離れ、手軽で健康的な5~6食のミニ・ミールに移行している。大食いで肥満気味のアメリカ人のイメージはもう過去のものだ。長い間米飯はアメリカではメインディッシュの付け合わせ的な存在だったが、今やミニ・ミールの主役の座に躍り出た。ゼネラル・ミルズも、米国で人口が増えているヒスパニック系の消費者向けに、メキシカン風味やチーズピザの香りのスープで味付けしたカップ麺を発売した。米大手スーパーのTargetやコンビニ最大手の7Elevenで本格販売されている。日本人の国民食とも言えるラーメンが米国の地域限定カップ麺のイノベーションとして、圧倒的シェアを誇る日清食品に挑戦するという。米大手食品メーカーの一手が起死回生の妙手となるか、その結果が楽しみだ。
▼参考資料
・ユニリーバのwebsiteはこちら
・General Millsのwebsiteはこちら
忙しい米国の若い世代は、1日3食の伝統的食慣行から離れ、手軽で健康的な5~6食のミニ・ミールに移行している。大食いで肥満気味のアメリカ人のイメージはもう過去のものだ。長い間米飯はアメリカではメインディッシュの付け合わせ的な存在だったが、今やミニ・ミールの主役の座に躍り出た。ゼネラル・ミルズも、米国で人口が増えているヒスパニック系の消費者向けに、メキシカン風味やチーズピザの香りのスープで味付けしたカップ麺を発売した。米大手スーパーのTargetやコンビニ最大手の7Elevenで本格販売されている。日本人の国民食とも言えるラーメンが米国の地域限定カップ麺のイノベーションとして、圧倒的シェアを誇る日清食品に挑戦するという。米大手食品メーカーの一手が起死回生の妙手となるか、その結果が楽しみだ。
▼参考資料
・ユニリーバのwebsiteはこちら
・General Millsのwebsiteはこちら
責任編集 :株式会社パッケージング・ストラテジー・ジャパン 森 泰正


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パケトラ | pake-tra.com
アメリカの代表的なサンドイッチのレストランチェーンとその特徴
サンドイッチはアメリカを代表する定番の食べ物で、パンの種類から具材まで様々な組み合わせがあります。日本でサンドイッチと言うと食パンのサンドが思い浮かびますが、アメリカでは、細長いパンに具材がたっぷり詰まった、サブマリン型のサンドイッチが主流となっています。アメリカで定番となっている、具がいっぱいでボリューム満点のサブマリン型サンドイッチは、潜水艦の形をしていることから名付けられ、通称サブ(Sub)と呼ばれています。アメリカ北東部のイタリア系アメリカ人コミュニティが発祥で、イタリアンデリなど昔ながらのローカル店で販売されて来ましたが、現在では、そんなイタリアンデリをフランチャイズ化したチェーン店がアメリカ全土に広がり、どこでも気軽に食べられるようになっています。
Potbelly(ポットベリー)
「Potbelly」では、スープやシェイク、スムージーなど他のサンドイッチチェーンでは、扱っていないメニューが色々ある他、サラダやスープ、マカロニチーズなどとサンドイッチをセットで注文することができるセットメニューもあります。店舗は、温かみがあるアンティーク風な雰囲気で、サンドイッチだけでなく、バランスよく食事が楽しめる工夫がされているのも人気の秘訣です。
記事の続きは「パケトラ」でチェックしてみてください。
(外部リンク)アメリカの代表的なサンドイッチのレストランチェーンとその特徴

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お取り寄せのパッケージ
厳選パケ買いスイーツ
受け継がれてきたものを大切にする、
切り絵の技術が使われたパッケージ『こ、ふぃなんしぇ』
受け継がれてきたものを大切にする、
切り絵の技術が使われたパッケージ『こ、ふぃなんしぇ』
「つむぎや」は、全国有数の小麦どころである埼玉県産の小麦にこだわった粉問屋です。うどん・そうめん・きしめんなどを開発・販売しています。今回ご紹介するのは、埼玉小麦の旨みと狭山抹茶のほろ苦さを活かして作られた一口サイズのフィナンシェ「こ、ふぃなんしぇ」です。シンプルで洗練されたパッケージですが、よく見ると「こ、」の文字には懐かしさを感じる書体が使われ、縦に4つ並んだフィナンシェには“切り絵”の技術が使われています。先代が切り絵作家さんと太平洋戦争時の戦友であり、強い縁で結ばれている「つむぎや」は、乾麺シリーズのパッケージにも切り絵を起用しています。受け継がれてきた切り絵のアイデンティティを大切にするとともに、今の時代に向けたデザイン性も大切にしていきたいという思いが反映されたパッケージです。

つむぎや 栗橋本店
〒349-1102
埼玉県久喜市栗橋中央一丁目17-1
電話番号:0480-52-5001
営業時間:10:00~16:00
定休日:水曜日・日曜日・祝日
https://tsumugiya.net/ec/(外部リンク)
〒349-1102
埼玉県久喜市栗橋中央一丁目17-1
電話番号:0480-52-5001
営業時間:10:00~16:00
定休日:水曜日・日曜日・祝日
https://tsumugiya.net/ec/(外部リンク)
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New Packnology
包装業界に関する最新技術の情報をお届けするニュー「パクノロジー」
何度でも貼りなおせる吸着シートで空間を気軽に装飾!
「ミロクなシート®」は、平滑な面に簡単に貼り付けられる、便利かつ持続可能なシートタイプの素材です。その最大の特長は、シワになりにくく、何度でも再利用が可能な素材です。貼る際や剥がす際に専門知識やプロが不要なため、作業性に優れており、簡単に扱えるのが魅力です。さらに糊ではなく吸盤のように吸着面との隙間が真空になることで貼りつく素材なので、剥がした後に糊跡やテープ跡が残らず、下地を傷つける心配もありません。使用後はもとの台紙に戻して保管することで、必要なときに再利用できる利便性も兼ね備えています。
商品の用途例
(1)イベント会場や展示会
期間限定のカフェなどの装飾に使用することで、テーマやデザイン変更に合わせて簡単に貼り替えが可能です。季節に合わせて店舗の内装やグラスや小物への装飾として用いることで空間全体の雰囲気を彩ることができます。イベントなどでオリジナリティを演出。必要な数だけご入用いただけます。
(2)ヘルメットや車のボディ
柔らかい素材なので曲面が多い箇所にも難なく貼り付けることができます。雨天時も剥がれることはなく車の塗装が傷つくこともありません。
(3)スマートフォンの裏面
キャラクターなどのステッカーとしてお使いいただけます。飽きたら簡単に剥がすことができます。ケースの内側から貼り付けることもできるためステッカーが汚れる心配もゼロ。

製品について
「ミロクなシート®」は主に合成樹脂材料の一つである軟質の塩化ビニールを使用しており薄く柔らかい素材なので折れたり丸めたりしてもシワになりません。素材の色は透明なものと白色のものの2種類あり、数に応じてUV印刷またはオフセット印刷を用いてグラフィックデザインを表現します。頻繁に貼り替えを伴う作業や、見栄えを重視しつつ手軽さを求める場面で利便性を発揮します。イベント企業様、飲食店様、空間デザイン関連企業様をはじめ、幅広い業界で役立つ素材です。グラフィックデザインの作成から承りますのでお気軽にご相談ください。(お問合せは当社パッケージ事業部まで)
「ミロクなシート®」は主に合成樹脂材料の一つである軟質の塩化ビニールを使用しており薄く柔らかい素材なので折れたり丸めたりしてもシワになりません。素材の色は透明なものと白色のものの2種類あり、数に応じてUV印刷またはオフセット印刷を用いてグラフィックデザインを表現します。頻繁に貼り替えを伴う作業や、見栄えを重視しつつ手軽さを求める場面で利便性を発揮します。イベント企業様、飲食店様、空間デザイン関連企業様をはじめ、幅広い業界で役立つ素材です。グラフィックデザインの作成から承りますのでお気軽にご相談ください。(お問合せは当社パッケージ事業部まで)
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廣川社員のオススメ情報
営業先のおいしいお店
酸味、香味、辛味が絶妙なバランスの本格中華
酸味、香味、辛味が絶妙なバランスの本格中華
今回ご紹介するのは、宮城県仙台市にある「張広東飯店 桜園」です。当社の仙台営業所からも近く、本格中華が堪能できるお店です。特におすすめしたいのが酸辣湯麺。酸味、香味、辛味の絶妙なバランスが特長で、暑い日には汗をかきながら夏バテ防止、寒い日には身体の芯から温まる、一年を通して楽しめる逸品です。また、ランチメニューが豊富で、その日の気分に合わせて何を注文しても期待を裏切らない美味しさがあります。特筆すべきは、その豊富なメニューがすべて950円という均一価格で提供されている点で、顧客満足度をさらに高めるための店舗の姿勢が感じられます。お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。


張広東飯店 桜園
住所:〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町1-6-23 B/2ビル1F
TEL:022-721-6030
アクセス:仙台市営地下鉄東西線「青葉通一番町駅」から徒歩約5分
駐車場:なし※周辺コインパーキング多数あり
営業時間:月~日、祝日、祝日前日
11:30~14:30/17:30~23:00
住所:〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町1-6-23 B/2ビル1F
TEL:022-721-6030
アクセス:仙台市営地下鉄東西線「青葉通一番町駅」から徒歩約5分
駐車場:なし※周辺コインパーキング多数あり
営業時間:月~日、祝日、祝日前日
11:30~14:30/17:30~23:00
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今月のプレゼント
トレーダージョーズの水にも強いエコバッグを
プレゼント!
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